投稿したユーザー : shigehiko21
「営業職に興味はあるものの、具体的に何をする仕事なのか分からない」という就活生もいるのではないでしょうか。
営業職は、顧客の悩みや要望を聞き、自社の商品・サービスによって解決する方法を提案する仕事です。単に商品を売り込むだけではなく、顧客との信頼関係を築き、契約後のフォローまで担当することもあります。
なかでも新規営業は、まだ取引のない個人や企業へ働きかけ、新しい顧客を獲得する仕事です。
この記事では、新規営業と既存営業の違い、法人営業と個人営業の特徴、主な業界、必要なスキル、向いている人について解説します。
営業職とは、顧客の課題やニーズを把握し、自社の商品・サービスを提案して契約や購入につなげる仕事です。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、営業職を顧客との関係、営業の手法、対象顧客、取り扱う商材などに分けて紹介しています。
営業職の一般的な仕事の流れは、次のとおりです。
1.見込み顧客を探す
2.電話やメールなどで接点をつくる
3.顧客の悩みや要望を聞く
4.商品・サービスを提案する
5.見積書を作成して条件を調整する
6.契約や受注の手続きを進める
7.納品後のフォローを行う
企業や扱う商品によっては、社内の企画、開発、製造、カスタマーサポートなどと連携して提案を進めます。
営業職は、顧客との関係によって「新規営業」と「既存営業」に分けられます。
| 種類 | 主な相手 | 仕事内容 |
|---|---|---|
| 新規営業 | まだ取引のない顧客 | 接点をつくり、商談や契約につなげる |
| 既存営業 | すでに取引のある顧客 | 継続利用や追加契約を提案する |
新規営業は、まだ自社と取引のない個人や企業へアプローチし、新しい顧客を獲得する仕事です。
主な営業手法には、次のようなものがあります。
■電話によるアポイントの獲得
■メールや問い合わせフォームを使った提案
■見込み顧客への訪問
■展示会やセミナーでの接点づくり
■Web広告や資料請求からの問い合わせ対応
■既存顧客や取引先からの紹介
企業側から顧客へ働きかける方法を「アウトバウンド営業」、問い合わせや資料請求などに対応する方法を「インバウンド営業」と呼ぶことがあります。
新規営業では断られることもありますが、顧客の課題を一から聞き出し、新しい取引を生み出せることが大きな魅力です。
既存営業は、すでに取引のある顧客を定期的に訪問し、契約の更新や追加提案を行う仕事です。「ルート営業」と呼ばれることもあります。
顧客の状況を確認しながら、別の商品を提案したり、利用範囲を広げてもらったりすることもあります。継続的な関係を築く力や、細かな変化に気づく力が重要です。
営業職は、提案する相手によって「法人営業」と「個人営業」にも分けられます。
法人営業は、企業や団体を相手に商品・サービスを提案する仕事です。企業間取引を表す「BtoB」と呼ばれます。
ITシステム、業務用機器、部品、広告、人材サービス、企業向け保険などが代表的な商材です。
法人営業では、担当者だけで購入を決められない場合があります。上司や経営者など複数の関係者が検討するため、契約までに時間がかかることも珍しくありません。
そのため、顧客の社内事情を理解し、判断に必要な情報を分かりやすく提供する力が求められます。
個人営業は、一般消費者を相手に商品・サービスを提案する仕事です。企業と消費者の取引を表す「BtoC」と呼ばれます。
住宅、自動車、保険、通信サービス、教育サービスなどが代表例です。
個人営業では、営業担当者が一般消費者へ直接提案する場合もあります。特に住宅や保険など、購入金額が大きい商品や長期間利用するサービスでは、顧客の生活設計まで考えた丁寧な説明が必要です。
なお、メーカーの営業担当者が小売店へ商品を提案する場合は、最終的な利用者が個人であっても、営業先は企業であるため法人営業に該当します。
営業職は、ほぼすべての業界に存在します。ただし、扱う商材や顧客によって仕事内容は大きく異なります。
自動車部品、家電、食品、化学製品、機械など、自社が製造する商品を販売します。
商品の特徴だけでなく、品質、価格、納期、生産体制などを説明することも仕事です。技術的な知識を使って提案する営業は「技術営業」や「セールスエンジニア」と呼ばれる場合があります。
業務システム、クラウドサービス、Webサイト制作、デジタル広告などを提案します。
顧客の業務を聞き取り、どのような仕組みが必要なのかを考える課題解決型の営業が中心です。契約後もエンジニアや制作担当者と連携することがあります。
医療機器メーカーの営業は、病院や診療所へ機器を提案し、使用方法の説明や導入後の支援を行います。
一方、MRは医薬情報担当者のことで、医療従事者に対して医療用医薬品の適正使用に必要な情報を提供・収集する仕事です。MRは医療機器の営業担当者ではなく、医薬品を直接販売する仕事でもありません。
住宅や土地の売買、賃貸物件の仲介、不動産所有者への活用提案などを行います。
顧客の希望条件を聞くだけでなく、住宅ローン、税金、契約手続きなどの知識も必要です。広告を見た顧客からの問い合わせに対応する営業と、新しい顧客を探す営業があります。
銀行では、個人や企業に対して預金、融資、資産運用などを提案します。保険営業は、顧客の家族構成や生活設計、事業上のリスクなどに合わせて保険商品を案内します。
金融商品や保険は内容が複雑なため、仕組みやリスクを正確に説明する力が欠かせません。
営業では、話す力だけでなく、顧客の話を正確に聞く力が重要です。
顧客自身が課題を明確にできていないこともあります。質問を重ねながら、困っていることや希望する状態を整理する必要があります。
商品知識を一方的に説明するだけでは、顧客に価値が伝わりません。
「この商品を導入すると、顧客の課題をどのように解決できるのか」を、具体的かつ分かりやすく説明する力が求められます。
営業担当者には、自社の商品だけでなく、競合商品や顧客の業界に関する知識も必要です。
IT、医療、金融、不動産などの専門性が高い分野では、関係する法律や制度が変更されることもあるため、継続的に学ばなければなりません。
営業職では、売上高や契約件数、商談数などの目標が設定されることがあります。
結果だけを見るのではなく、「何件アプローチすれば商談につながるか」「提案のどこを改善すべきか」を振り返ることが大切です。
新規営業では、提案を断られる場面もあります。
ただし、強い言葉に耐えることだけが営業職の適性ではありません。断られた理由を冷静に分析し、必要以上に引きずらず、次の行動へ切り替える力が重要です。
新規営業には、次のような人が向いています。
■初対面の相手とも丁寧に話せる人
■相手の立場から物事を考えられる人
■目標を立てて行動することが好きな人
■失敗の原因を振り返って改善できる人
■商品や業界について学び続けられる人
■社内外の関係者と協力できる人
話すことが得意でも、相手の話を聞かずに一方的な説明をしてしまうと、信頼を得るのは難しくなります。話し上手であること以上に、相手を理解しようとする姿勢が大切です。
営業職の魅力は、顧客から直接反応を得られることです。
自分の提案によって顧客の悩みが解決し、「相談してよかった」と感謝されることがあります。新規営業では、接点のなかった相手との間に信頼関係をつくり、契約につなげる達成感もあります。
成果に応じたインセンティブ制度を設けている企業では、実績が収入へ反映される場合もあります。ただし、すべての企業が歩合制ではなく、評価方法は会社によって異なります。
営業職では、売上や契約件数などの目標にプレッシャーを感じることがあります。新規営業では、電話やメールに反応してもらえないことや、商談後に断られることもあります。
また、顧客の希望と自社の条件を調整しなければならない場面もあります。短期的な売上だけを追うのではなく、顧客にとって本当に必要な提案かを考える誠実さが必要です。
同じ新規営業でも、会社によって働き方は大きく異なります。求人票や会社説明会では、次の項目を確認しましょう。
□法人営業か個人営業か
□新規営業と既存営業の割合
□アウトバウンド営業とインバウンド営業の割合
□電話、訪問、オンライン商談のどれが中心か
□扱う商品・サービスと契約金額
□一件の契約までにかかる期間
□個人目標かチーム目標か
□固定給とインセンティブの仕組み
□入社後の研修や同行期間
□転勤や出張の有無
□契約後のフォローを誰が担当するか
「営業職」という名称だけで判断せず、誰に、何を、どのような方法で提案する仕事なのかを確認することが重要です。
新規顧客向けの営業職は、まだ取引のない個人や企業へ働きかけ、新しい商談や契約を生み出す仕事です。
電話や訪問だけでなく、メール、展示会、Webからの問い合わせ、オンライン商談など、営業手法は多様化しています。
新規営業に求められる主な力は、次のとおりです。
■相手の話を丁寧に聞く力
■課題に合った提案を考える力
■商品や業界について学ぶ力
■結果を振り返って改善する力
■断られた後に気持ちを切り替える力
成果を上げるには、話のうまさだけでなく、顧客の課題を理解しようとする姿勢と誠実さが欠かせません。
企業研究では、「新規営業」という言葉だけを見るのではなく、営業先、営業手法、目標の決め方、研修制度まで比較しましょう。仕事内容を具体的に理解することで、自分に合った会社を見つけやすくなります。