◆ はじめに
就職活動において、最初の関門となるのが エントリーシート(ES) です。履歴書よりも記載項目が多く、書類選考や面接の資料としても活用されるため、内容の完成度が合否を左右します。特にクリエイティブ業界を志望する場合は、独自の質問や評価視点があるため、事前準備が欠かせません。
◆ クリエイティブ業界ESの特徴
- 業界ごとに幅広い職種が存在(広告、出版、サービス、メーカーなど)。
- 独創性・企画力・表現力といった特性が評価されやすい。
- 一般的な質問に加えて、「キャッチフレーズ」や「一文字で表すと?」など、発想力を問う設問が出題されることもある。
◆ 志望動機の書き方
- なぜこの業界か? なぜこの企業か? を具体的に。
- 自分の経験やスキルを活かし、どのように貢献できるのかを明示。
- 仕事内容を正しく理解したうえで、未来像と結びつけて語ると説得力が増す。
◆ 自己PRの書き方
自己PRは以下の4ステップでまとめるのが有効です。
- 自分の特徴・強み
- その根拠
- 強みを発揮した具体的エピソード
- 入社後の活かし方
→ 例えば「企画力」「段取り力」「チームをまとめる力」などを短いフレーズで表現すると効果的。
◆ ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)
- 学業、研究、部活動、サークル、アルバイト、ボランティア、留学など幅広いエピソードを用意。
- 複数のエピソードを準備することで、設問の切り口に柔軟に対応可能。
- 前向きさ、挑戦心、協働力を示すことが評価につながる。
◆ クリエイティブ業界特有の質問例
- 自分を表すキャッチフレーズを考えてください
- あなたを一文字で表すと?理由は?
- クリエイターとして実績を挙げた経験を教えてください
- 他の人より優れていると思う点は何ですか?
→ 発想力や個性が問われるため、ユニークかつ具体的に答えることが重要。
◆ 主な活躍の場
- 広告・出版・マスコミ:企画から制作まで幅広く関われる。人気業界のため入念な準備が必須。
- サービス業界:エンタメを中心に、顧客体験を高めるクリエイティブ職が多い。
- メーカー:商品開発、広報、デザインなどで活躍可能。総合職としての採用も多い。
◆ ES作成の準備ステップ
- 業界・企業研究
- 興味のなかった分野にも目を向け、幅広く情報収集。
- 企業の特徴や動向を理解することで、説得力ある志望動機が作れる。
- 自己分析
- 興味・関心・強みを整理し、自分ができることを把握。
- 過去の経験から一貫した強みを導き出す。
- 強み・PRポイントを明確化
- クリエイティブ業界で活躍するために必要な資質(企画力、発想力、実行力など)を整理。
- エピソードと結びつけて「強み」を具体化。
- 志望動機を作成
- 自己分析 × 企業研究の掛け合わせでオリジナリティある動機に。
- 興味・関心・価値観を言語化することで、深みのある内容に仕上げる。
◆ 例文
- 志望動機(出版関連):「大学で学んだ広告学とデザインスキルを活かし、御社の情報誌の企画・編集を通じて読者との接点を創出したい。」
- 志望動機(エンタメ業界):「子どもの頃から親しんだテーマパークを通じて、多くの人に夢や希望を届けたい。」
- 自己PR:「漫画研究サークル代表として販売会を企画・運営し、告知物の制作や集客に貢献。段取り力と企画力を強みとして、御社の広報・デザイン業務に活かしたい。」
◆ まとめ
クリエイティブ業界のエントリーシートは、独自の質問や発想力を求められる点が特徴です。
- 企業研究で志望動機に説得力を持たせる
- 自己分析で強みを明確化する
- 具体的なエピソードで自分を印象付ける
この3点を意識すれば、魅力的なエントリーシートが完成します。万全の準備を行い、自分らしい表現で内定をつかみ取りましょう。